核兵器廃絶を訴えて活動をする「高校生平和大使」と「高校生1万人署名活動」のメンバーが9日早朝、長崎市の爆心地公園で集会を開いた。全国の高校生約100人が原爆落下中心地碑を囲んで手をつないで「人間の鎖」を作り、核兵器のない平和な世界の実現に向けて結束を誓った。
高校生は碑に献花をして黙とう。碑に向かって人間の鎖を作って原爆犠牲者を悼んだ後、外側を向いて未来を切り開く姿をアピールした。第27代高校生平和大使で長崎県立長崎西高2年の大原悠佳さん(17)は「長崎で生まれ育った高校生だからこそ、被爆者の思いが残っていくよう声を上げ続けたい」と話し、新潟県立長岡高2年の西脇あかりさん(16)は「平和の思いを同じくする仲間が全国にいると実感した。核兵器の危険性を世界中に訴えたい」と思いを強くしていた。
平和大使は1998年、核拡散防止条約(NPT)非加盟のインドとパキスタンが相次いで核実験を実施されたことに危機感を募らせ、長崎市の市民団体が高校生を国連に派遣したのが始まり。これまでに全国の高校生が核兵器廃絶を訴える計272万3142筆の署名を集めた。【尾形有菜、日向米華】
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