宮崎・日向灘の地震について説明する地震調査委員会の平田直委員長(中央)=東京都千代田区で2024年8月9日午後9時31分、大野友嘉子撮影

 政府の地震調査委員会(委員長・平田直東京大名誉教授)は9日に会合を開き、宮崎・日向灘を震源に8日発生したマグニチュード(M)7・1の地震について、南海トラフ巨大地震を引き起こす可能性のあるプレートの状態に現時点で変化はみられないと明らかにした。

 日向灘の海底下は、陸のプレートの下にフィリピン海プレートが沈み込んでおり、今回の地震は二つのプレートの境界で発生したとみられる。会合後に記者会見した平田委員長は「(地震後に)プレート境界の状況が変わったことを示唆するデータは得られていない」と述べた。

 また、最大震度6弱の地震に伴い、国土地理院の宮崎県の観測点で約13センチの地殻変動を観測。その後、体に感じる震度1以上の地震が9日午後2時までに計13回発生したという。平田委員長は「同程度(M7級)の地震が起きる可能性は依然として高い」と引き続き注意を呼びかけた。【大野友嘉子】

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