犠牲者の冥福を祈り、「昇魂之碑」の前で手を合わせる日本航空の鳥取三津子社長(手前)=12日、群馬県上野村

乗客乗員520人が犠牲となった1985年の日本航空(JAL)のジャンボ機墜落事故から39年を迎えた12日、鳥取三津子社長が今年4月の就任後初めて墜落現場となった群馬県上野村の「御巣鷹の尾根」に慰霊登山をした。事故を知らない世代の社員が増えるなか、鳥取社長らがどう風化させずに全社で語り継ぐかが問われている。

鳥取社長は午前11時過ぎに登山を開始。山中で会う遺族ら一人ひとりに深々とおじぎをしながら墜落現場に立つ「昇魂之碑」まで登った。午前11時50分頃に昇魂之碑の前で献花した後、犠牲者の冥福を祈り手を合わせた。

鳥取社長は事故が起きた85年に東亜国内航空(現日本航空)に入社した。JALでは約1万3900人の社員のうち、事故当時からいるのは72人と全体の0.5%で、ほぼ全員が事故後の入社となった。取締役(社外除く)と執行役員の計33人でも、事故当時からいるのは鳥取社長を含む数人のみとなっている。

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