このお盆に、台風が“まだ来る”ということです。川原浩揮気象予報士の解説です。
お盆の時期に、トリプル台風が同時に発生する可能性が出てきています。まずは12日、東北地方に上陸した台風5号の情報をお伝えします。
中心が秋田県側に入り始めました。強風域が大きいので風に注意が必要です。
午後6時過ぎ辺りには日本海に抜けていきますが、その後も周囲に強い雨を降らせたりするので引き続き警戒が必要です。
実は、このルートは非常に珍しく、今回を入れて、観測されてから3回目ということです。
以前、大きな被害が出たのが、2016年の台風10号です。
今回と同じく、上陸場所が岩手・大船渡市付近ということで、非常にルートが似ています。
ただ、前回は時速45km/hで比較的早く横切ったのですが、今回は時速15km/hと、自転車並みの速度で横断しているため、同じ場所で長く雨が降るというのが今回の大きな注意点となります。
上陸前から雨が強まっていた太平洋側で、非常に強く雨が降り続いています。
岩手・久慈市下戸鎖という場所では、24時間の最大値で368.5mmと観測史上1位の雨となりましたが、これは平年の8月の2カ月分の雨がわずか1日で降ったということになります。
台風の中心がこの後、日本海側に抜けていきますが、日本海側そして台風から離れたはずの太平洋側でも、引き続き強い雨が降る予想になっています。
台風付近の雲と外側の雲がかかり続けることで、エリアによっては多いところで200mmぐらいの雨がさらに24時間で降って、“もう1カ月分”ということになるため、注意が必要となります。
エリアごとに、この後24時間でどれぐらいの雨が降るかというデータでを見ると、北海道・松前町南側の辺りの他に、秋田県と青森県との県境辺り、さらに秋田市から岩手・盛岡市にかけての中部のエリア、そして7月に大雨特別警報が出された山形県の遊佐町や酒田市辺りにも、活発な雨雲がかかる予想になっていますので、十分に気を付けてください。
先週までは、お盆の期間に台風が2つ来るとお伝えしていましたが、今、お盆の期間に、トリプル台風になりそうなリスクが出ていて、5号の後ろには6号が発生しましたし、そして、日本の南側に間もなく台風になるとみられる熱帯低気圧があります。
これは、先週沖縄辺りに向かっていく予想が出されていましたが、最新の予想で関東直撃の恐れが出てきました。
13日午後3時までに台風に変わる見込みになっていて、かなり周辺の海面水温が高いので、この後どんどん発達していく予想となっています。
関東のエリアに16日から17日の2日間のどこかで最接近、もしくは上陸の恐れが出てきました。
風も雨も心配ですが、瞬間的に50メートルぐらいの風が吹く予想まで発達が心配されているので、十分に注意してください。
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