「慰霊の園」でろうそくに火をともす遺族ら=群馬県上野村で2024年8月12日午後6時40分、加藤栄撮影

 乗客乗員520人が犠牲になった1985年の日航ジャンボ機墜落事故から12日で39年となり、墜落現場の御巣鷹(おすたか)の尾根のふもとにある追悼施設「慰霊の園」(群馬県上野村)で、慰霊式が営まれた。

 遺族らが犠牲者の数と同じ520本のろうそくに火をともし、墜落時刻の午後6時56分に黙とうをささげた。式典には、尾根を管理する公益財団法人「慰霊の園」の関係者や日本航空社員を含む158人が参列。法人理事長を務める上野村の黒沢八郎村長は「安全文化が醸成され、浸透し、継承されていくことが私たちの願いだ」と述べた。

「慰霊の園」で火のともったろうそくを見つめる遺族ら=群馬県上野村で2024年8月12日午後7時12分、日向梓撮影

 日航の鳥取三津子社長は報道陣の取材に「高齢の遺族が懸命に慰霊登山をする姿を見て、安全にはいかなる緩みや妥協も許されないと改めて感じた。事故当時を知らない社員も多いが、しっかりと伝えていきたい」と話した。

 この日、尾根を目指す慰霊登山には230人(午後4時現在)が参加した。前年より42人少なかった。【加藤栄】

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