8月17日、長野県南木曽町の渓谷で川遊びをしていた男子中学生が溺れ、父親や居合わせた人が素早く救助し、一命をとりとめました。消防は川遊びの際は、監視する人を置き、ライフジャケットを着けるなどの対応を呼びかけています。
透き通った水が流れる柿其渓谷。人気の渓流で、17日、水難事故がありました。
(リポート)
「この辺りで滑って転び、急流に流されたということです」
両親と川遊びに来ていた名古屋市の男子中学生(14)が滑って転んだ際に流され、溺れました。岩に足を挟まれたとみられています。
居合わせた人:
「あの石の所でずっとグルグル回っていた」
中学生は父親や居合わせた人に助け出されましたが、意識がもうろうとしていました。
救助に参加した男性は緊迫した当時の様子を次のように語っています。
心臓マッサージをした男性:
「(中学生が)目をちょっと閉めるから、心臓マッサージして」
(Q人工呼吸もした?)
「お父さんがやったね。もうちょっと時間がなかったらやばくなっていた」
男性が心臓マッサージ、父親が人工呼吸をしたところ中学生は意識がはっきりとしてきて、その後、ドクターヘリで搬送されました。
命に別条はないということです。
心臓マッサージをした男性:
「お母さんとお父さん話しているから、返事していた、名前とか、大丈夫とか。心配するね」
柿其渓谷は大桑の阿寺渓谷と並ぶ川遊びの人気スポット。毎年約1万5000人が訪れます。
町や観光協会によりますと「水難事故は最近は聞いたことが無い」としています。
一方、全国ではこの夏、川遊び中の水難事故が相次ぎ、18日は滋賀県東近江市の川で12歳の男子中学生が溺れて死亡しました。
消防は、川遊びの際は監視する人を置き、ライフジャケットを着けるなどの対応を呼びかけています。
木曽広域消防本部・青木友幸課長補佐:
「海やプールと違い、監視員が川にはいません。友達、家族と一緒に出かけた場合は、誰か一人、監視員をつくってください。ライフジャケット、あと海でも使うアクアシューズ、脱げない靴を着けてほしい、子供には目立つ服を、そうするとすぐに発見できる」
水難事故では、助けに入った人が溺れるケースもあります。溺れた人を見つけた場合は、まず消防などに通報し、その上で、装備や川の状況を見て助けに入るか判断してほしいとしています。
木曽広域消防本部・青木友幸課長補佐:
「(溺れている人がいる場合は)水量が多くないか、入っていいのか、救助に入る人もそれなりの装備をしているのか。家族の方も一緒になって溺れてしまう場合もあるので、冷静に判断してほしい」
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