2024年度沖縄タイムス伝統芸能選考会「舞踊の部」グランプリの選考が19、20の両日、那覇市久茂地のタイムスホールで行われた。3人が受験し、2日間を通して計3演目を披露した。審査の結果、2人が入賞を果たした。入賞者が出たのは3年ぶり。

 県立芸術大学4年の森山和人さん(22)は2回目の挑戦で合格し、「師匠に感謝」と頬を緩めた。4歳から舞踊を始め、最高賞までは全てストレート。だがグランプリの壁に阻まれた。初めて味わう挫折感だったが、それでも前を向いた。「この1年間は基礎を鍛え直す貴重な時間だった。成長を感じている」と喜びをかみ締めた。

 【選考評=島袋君子選考委員】グランプリは体の鍛錬を重ね、魅力的に人を引き付ける踊り(プラスアルファ)が望まれる。

 古典女踊りは、本人による化粧・結髪・着付けを制限時間内で装うことが課せられている。頭の紫長サージの結び方、髪飾りのバランスも重要だ。

 雑踊は、自分の得意とする演目で全体的に安定していた。「高平良萬歳」はドラマ性が一番ある踊りで、敵に立ち向かう気迫が必要とされる。

 今回、3年ぶりに合格者が出て審査員としてもとてもうれしい。おごることなく、まい進してほしい。

 入賞者は次の通り。

       (敬称略)

 森山和人(22)=那覇市▽石川詩織(22)=読谷村

(写図説明)森山和人さん

(写図説明)石川詩織さん

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