“展覧会”というと、静かな場所で作品を鑑賞するのが一般的ですが、最新のテクノロジーやさまざまなアイデアを取り入れた新しい形の展覧会が、この夏休み、家族連れでにぎわっています。

目の前に迫ってくる絵画の数々。
東京都内で開催中のイマーシブミュージアムは、絵の中に入り込んだような没入感に浸れる“新しい形”の展覧会です。

2023年、累計50万人以上の動員を記録し、2024年の夏休みも大勢の家族連れでにぎわっています。

第3弾となる今回は、日本の浮世絵が初めて登場。

モネやドガなど、印象派の絵画が日本の浮世絵に影響を受けていたことを、両者を比べ、分かりやすく見せています。

Immersive Museum プロデューサー・野口貴大さん:
美術館だと子どもが退屈したりする懸念があると思う。イマーシブミュージアムは中で大きな音が鳴っていて、(映像が)こちらに向かってくるような体験なので、アートに詳しくない子どもでも楽しんでいただけるかなと。

会場に置かれたクッションに寝転びながら、気持ち良さそうに鑑賞する来場者たち。
中には、名画をバックに自撮りをする人もいました。

さらに、公式アンバサダーの俳優・吉沢亮さんがオーディオガイドを担当。
名画の世界を体感できるそうです。

来場者は「この子なんかびっくりしちゃうくらい、いろんな絵が飛んできて、とても感動しました」「寝転ぶと世界観にすごく浸れるので楽しかった」と話しました。

神奈川・横浜でも、大勢の家族連れでにぎわう展覧会が開催されています。
視線の先には思わず笑みがこぼれてしまう作品が。

小さな子どものいる家庭で大人気の絵本作家・ヨシタケシンスケさんが、初めて大規模な個展『ヨシタケシンスケ展かもしれない』を開催しています。

作家としてのデビュー作『りんごかもしれない』以降、幅広い層に人気のヨシタケさん。
発想の源泉である小さなスケッチや絵本の原画が展示され、家族連れで人垣ができていました。

そごう美術館 学芸員・二宮一恵さん:
“絵本は人生で2回出会うことのできるすばらしいメディア”とヨシタケさんは話していますが、そんなところが人気だと思う。

子どもも大人も楽しめるというヨシタケさんの世界。
さらには、手が遅れている『ておくれ君』や、西日を受けるおじさんの表情が何とも言えない『西日』など立体作品も展示。

ジェスチャーを当てるアトラクションも楽しめます。

ヨシタケさんのアイデアあふれる展覧会に来場者は「ヨシタケシンスケの本をもっと読みたくなった」「メッセージ性があったり、“クスリ”だけではない深みもあっておもしろかった」と話しました。

展覧会は9月2日まで開催中です。

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