雨脚が強くなる中、走行する西鉄バス=福岡市中央区で2024年8月29日午前8時50分、吉田航太撮影

 台風10号の接近に伴い、西日本鉄道(福岡市)は29日午後から、福岡市内や北九州市内などで路線バスの運行を順次取りやめた。30日も全ての路線で始発から運休する。西鉄バスはSNS(ネット交流サービス)上で、悪天候でも運行を続けるイメージから「最強バス」とも呼ばれている。「最強クラス」とも言われた台風10号の接近で、「最強バス」に何が起きたのか。

 西鉄バスは福岡、北九州両市など福岡県内のほか佐賀市などでも路線バスを運行し、市民から親しまれている。西鉄によると、西鉄バスが冠水した道路を水しぶきを上げながら走行する動画などが、SNSを通じて拡散された影響で「最強バス」との呼び方が広まったという。今回の運休もSNS上で話題になった。

 広報担当者は今回の運休について「利用客や乗務員の安全を最優先に、総合的に判断した」と説明。「昔と違い、近年は路線バスでも計画運休がスタンダードになりつつある。早めに運休が決まれば利用客も予定が立てやすく、ギリギリまで運行を続けても急に取りやめれば、帰宅困難者を生んでしまう可能性がある」と話した。【長岡健太郎】

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。