2024年の夏の暑さの市場への影響が心配される。夏の食卓に彩りを添える、旬の「インゲン」もいま大ピンチを迎えていた。
<夏野菜の価格高騰>
福島県大玉村のスーパーでは、トマトは例年より30円ほど高騰。キュウリやレタスは、2割から3割ほど高くなり、夏野菜がいま危機を迎えている。
買い物客に話を聞くと「全部が高いと思います」「生活にすごく響いている。最初は2円3円くらいだったらと思っていたが、最近10円とか100円単位で上がっている」との声が聞かれた。
<やはり…猛暑が影響>
値上がりの原因は、この夏の暑さによる品薄。
7月の全国の平均気温は、1898年の統計開始以降最も高くなった。歴史的な「酷暑」により、スーパーでは大きな隙間が目立つ棚もある。インゲンは、極度の品薄で値段はいつもの倍以上となっていた。
<インゲンに異変>
この状況に、農家も頭を抱えている。
大玉村の農家・佐々木さよ子さんは「今年は7月が高温だったから、インゲンのお尻がぷくぷくで実にならない」と話す。
大玉村のこの畑では、例年より4カ月も早く収穫が終わってしまい、収穫量は5分の1にまで落ちた。
大玉村に近い気温観測点の二本松市でデータを見てみると、6月から8月の平均気温は平年よりも2.6℃上昇。気温が30℃以上の真夏日は14日も多くなり、これほどの日が続くと、インゲンの水分が失われ実がならなくなってしまうという。
佐々木さんは「今年は雨も少なかったし、気温も高かったので、豆はダメでした。天気予報は毎日見ているが、こうなってはどうしようもない」と話す。
8月30日に農林水産省が、9月の野菜の価格見通しを発表した。
それによると、夏の暑さの影響などでピーマンなどの夏野菜をはじめ、ジャガイモ・タマネギ・ダイコン・サトイモが平年より高値で推移する見通し。
9月4日ごろからは最低気温が20℃を下回るなど、朝晩の暑さが一段落し秋の気配が漂う予報だが、家計の負担は続きそうだ。
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