自衛隊の被災地支援の最終日も、被災者らが次々と入浴施設を訪れた=石川県珠洲市で2024年8月31日午後4時32分、阿部弘賢撮影

 石川県珠洲市内で行われていた自衛隊による入浴支援が31日、終了した。自衛隊は元日の能登半島地震発生直後から人命救助や物資輸送、給食・給水支援などに当たり、派遣期間は240日を超えて地震災害では過去最長となっていた。任務は全て終了し、9月2日に被災地を離れる。

 この日は、夕方から市内3カ所に設置された入浴施設に、仮設住宅などで暮らす被災者らが次々と訪れた。自宅の風呂が壊れ、ほぼ毎日利用しているという同市宝立町の主婦、田中和子さん(72)は「初めて(自衛隊の)お風呂に入った時は、生きているってこういうことかなという気持ちだった。長い間ありがとうと言いたい」と感謝した。

 防衛省によると、入浴支援での利用者は延べ約49万人。陸上自衛隊中部方面後方支援隊の足立皓平・2等陸尉(41)は「笑顔で帰る姿や感謝の言葉が励みになり、手助けできたと感じた。落ち着いたら能登を訪れたい」と話した。【阿部弘賢】

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