1日、熱帯低気圧に変わった元台風10号の影響で、北陸や東北では、大気の状態が非常に不安定となりました。

2日午前8時ごろの富山市は、ザーザー降りの雨が傘を打ち付ける通勤・通学となりました。

列島各地に爪痕を残した台風10号。
この土日も、東海から関東にかけ、雷を伴った激しい雨に見舞われました。

1日午後4時前にお台場の情報カメラが捉えたのは、わずか数分でレインボーブリッジが完全に見えなくなる激しい雨です。

強風の中、じっと耐えしのぐ2人組の女性。
更に、傘を引っくり返しながら走って避難する人の姿もありました。

激しい音を立て滝のように水が流れ込む様子が見られたのは、埼玉・春日部市に設けられた治水施設です。

高さ18メートルに及ぶ巨大な柱が50本以上連なる壮大な見た目から、巷では“地下神殿”との異名も。

国土交通省の河川事務所がXに投稿したことで大きく注目を集め、SNSでは「いよいよ例の巨大神殿に注水する事態なのか」「水が流れ込んでくるさまは恐ろしいですね」などのコメントが見られました。

関東有数の観光地、神奈川・箱根町。
玄関口の箱根湯本駅前は、夏休み最後の日曜日とは思えない光景でした。

土産物店が立ち並ぶアーケード。
休日には多くの観光客の姿でにぎわうはずが、1日はガラガラで観光客の姿がほとんどありませんでした。

観光客:
思ったよりも(人が)少なかったです。車で来たんですけど、駐車場も余裕で止められました。(Q.いつもの箱根と比べて)全然人いないです。

多くの土産物店は営業していましたが、台風10号の影響を心配した観光客が事前に旅行をキャンセルしたとみられます。

観光客:
(Q.今日の箱根は)人少ない、人が少ない。なんなら道すいてたくらいだな。

台風10号の影響は週末のイベントにも。

東京・南千住の石濱神社では8月31日、100年に一度のお祭りを9月1日に開催するか、それとも中止か、その判断に迫られていました。

石濱神社 宮司・小西啓文さん:
月曜日か火曜日ぐらいに台風が過ぎ去って、ちょうどいいタイミングだろうってみなさん喜んでたんですけど、ここまで居座るとは思っていませんでした。

今から100年前に行われたという石濱神社の祭り。
みこしを船に乗せ隅田川を渡る、100年に一度しか行われない特別なお祭りです。

更に、祭りに合わせて特別に用意したものも。

こま犬をモチーフにしたキャラクターがプリントされたオリジナルTシャツです。

石濱神社 宮司・小西啓文さん:
山車を引くだけでは面白くないので、みんなで一体になれるものっていうことで、Tシャツとかみんな同じの着たらかわいいだろうなって。みんなも喜ぶだろうな。

800枚のオリジナルTシャツを祭りの参加者に無料で配布する予定でした。

31日の神社周辺の空模様は、スカイツリーの半ばぐらいで雲がかぶさっていました。

祭りが開催される1日も、東京都内は大気の状態が非常に不安定。局地的な雨や雷の予報が出ていました。

100年に一度の祭り、その決断の時がやってきます。

祭り実行委員会が下した決断は、100年に一度の祭りを2025年5月に順延すると決定しました。

参加者:
心配はしていたんですけど、ちょっと残念ですけど、来年に向けて、来年天候がいいことを祈って、1年楽しみにしていきたいと思います。

通りを埋め尽くすほどの人混み。秋田・大仙市で行われる花火大会へ向かう人たちです。

開催直前まで雨が降るなど心配な空模様でしたが、無事に開催となり、約1万8000発の花火が夏の夜空を彩りました。

このあと東北地方では、広い範囲で局地的な雷雨の予想で、特に岩手県では1時間に50mmの非常に激しい雨が降る恐れがあり注意が必要です。

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