岩手県内に線状降水帯が発生した日から9月3日で1週間です。
記録的な大雨の被害を受けた盛岡市の上米内地区では爪痕が色濃く残るなか片付けが進められています。

井上智晶アナウンサー
「大雨被害から1週間。大規模な浸水被害を受けた盛岡市上米内の水田ではドローンによる被害調査が行われています」

盛岡市上米内地区では3日、市から委託を受けた業者がドローンを飛ばして水に浸かった田んぼの状況を調査していました。

この地区で60年以上コメ作りをしている渡辺啓治さんの田んぼには、今回の大雨で泥水などが入り、作付けしたうち8割以上が出荷できない見込みです。

一時はコメ作り自体をあきらめようと考えた渡辺さんですが、今(3日時点)は市の調査が進み復旧を支援してくれることを望んでいます。

農家 渡辺啓治さん
「私とすれば先祖代々からやってきた。やっぱり(農地復旧)やってもらいたい」

一方床上浸水した住宅では住民たちが使えなくなった家具などの後片付けに追われていました。

今回災害ごみへの市の対応は東日本大震災などとは異なっていて、原則分別が必要なほか処分場へは自分で持ち込まなければならないため頭を痛めています。

浸水した住宅の親族
「これなら大変だから1カ所にまとめるとか、そういう方法を取ってもらいたい(ごみの仮置き場とか?)そういうこと」

市では相談には個別に対応していくとしています。

一方、この上米内地区では橋が流されるなど大きな被害を受けましたが、当日(8月27日)市から避難指示は出されませんでした。

市では米内川に氾濫危険水位が定められていなかったため避難指示を出せなかったとしていますが、内舘茂市長は3日の会見で反省の意を示しました。

盛岡市 内舘茂市長
「適切な情報を出せなかったことは反省しなければいけないし、今後改善をすべき本当に大切な課題だと思っている」

市では今後、米内川について氾濫危険水位の設定が必要となる「水位周知河川」に指定するよう県に要請するとしています。

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