北九州市の複合公共施設の建設予定地となっている初代門司駅の関連遺構をめぐり、ユネスコの諮問機関「イコモス」が「ヘリテージ・アラート」と呼ばれる警告文を出しました。

北九州市のJR門司港駅の東側では明治期の初代門司駅の関連遺構が見つかり、市はこの場所に、老朽化した区役所などを集約する複合公共施設の建設を予定しています。

この遺構をめぐってフランスにあるユネスコの諮問機関「イコモス」が「ヘリテージ・アラート」と呼ばれる警告文を出しました。

警告文では遺構について「近代門司発祥の地の再発見であり、重要な歴史的価値を持つ」とした上で、「日本そして世界にとって重要な文化遺産を、北九州市が軽視していることを深く遺憾に思うとともに失望しております」などとして、市に施設の建設をいったん中断することや市民・専門家などと遺跡の保存について協議することなどを求めています。

また、文化庁や福岡県には、文化財価値を適切に評価できるよう市に対し助言と指導を行うよう求めています。

イコモスはこれまでにも保存を求める声明文を出していて、市は8月に追加の発掘調査をはじめたばかりでした。

市は「現在、詳細を確認している」とコメントしています。

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