大阪市生野区でタクシーで歩行者らをはね2人を死亡させた罪などに問われている男に、禁固3年の実刑判決が言い渡されました。

去年3月、個人タクシーの運転手だった斉藤敏夫被告(76)は大阪市生野区で赤信号で停止せず横断歩道を歩いていた原井惠子さん(当時67)と松中英代さん(当時73)をはねて死亡させたほか、歩行者ら5人にケガをさせた罪に問われています。

■「認知症が運転に相当程度影響」無罪主張の弁護人

裁判で斉藤被告は起訴内容を認めましたが、弁護人は、認知症が運転に相当程度影響したとする精神鑑定の結果から「過失責任は問えない」として無罪を主張していました。

■「基本的な運転能力は失われてはおらず、過失責任を問うことができる」禁固3年の実刑判決

4日の判決で、大阪地裁(渡部一郎裁判長)は「赤信号でブレーキを踏むなど基本的な運転能力は失われてはおらず、過失責任を問うことができる」と判断。

「認知症が事故に影響を与えており責任は一定程度減殺されるが、結果はまことに重大」として斉藤被告に禁固3年の実刑判決を言い渡しました。

■法廷で『ひとりごと』つぶやく被告 「黙って聞いててね」と裁判長

車いすで法廷に入った斉藤被告は時折ひとりごとをつぶやいていました。

裁判長から「黙って聞いててね」と話しかけられるも、斉藤被告は終始状況をよく理解できていない様子でした。

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