兵庫県知事選で街頭演説する斎藤元彦氏(中央)。推薦を出した日本維新の会代表だった松井一郎氏(右)と副代表だった吉村洋文・大阪府知事が脇を固めた=神戸市中央区で2021年7月17日、宮本翔平撮影

 兵庫県の斎藤元彦知事がパワーハラスメントなどの疑惑を文書で告発された問題は、5日の県議会調査特別委員会(百条委)で、告発を公益通報の対象としなかった判断についても検証した。6日には斎藤知事の証人尋問がある。

 日本維新の会の吉村洋文共同代表は5日、報道陣に「(斎藤知事は当時)うそ八百、公務員失格という言葉で発表したが、その経緯を確認する必要がある。公益通報(への知事らの対応)は非常に疑問に思うところがあり、斎藤知事がどう証言するか注視したい」と述べ、初動の検証に注目する考えを示した。

 5日の百条委では、内部通報者の保護法制に詳しい上智大の奥山俊宏教授が参考人として出席。「(斎藤)知事らのふるまいは、公益通報者保護法に違反する」と指摘した。

 この点について、吉村氏は「法的な解釈はいろいろあると思う。明日、当事者である知事が直接話すので、そちらを重視することになる。事実がどうだったかが重要だ」と述べた。

 2021年の県知事選で、維新は自民党とともに斎藤氏を推薦。維新県議団が不信任や辞職勧告決議案を提出するのかが焦点の一つとなっており、6日の斎藤知事の説明を聞いた上で、党としての対応を決める方針。【東久保逸夫】

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。