5日午前7時過ぎごろ、神奈川・横須賀市で「ガスのようなオイルのようなにおいがする」と異臭を訴える通報が相次いで寄せられました。
異臭を感じたという人は「朝7時過ぎくらい。(朝)6時半過ぎに窓を開けて、7時くらいにすごくガスの臭いがして(窓を)閉めた。家でガス栓を閉め忘れたのかと思って慌てたくらいの臭いだった」と当時の様子を語りました。
消防が駆けつけた時にはすでににおいは消えていたため、原因などは分かっていません。
横須賀市や隣接する三浦市や横浜市では、2020年ごろから度々、異臭騒ぎが発生。
何度も消防車が出動する騒ぎとなっています。
2020年当時、この異臭について街の人は「普通のガスの臭いじゃない」「魚が腐ったみたいな臭い」「ゴム臭い。何か燃えているんじゃないの」などと話していました。
横須賀市が地元で当時、環境相だった自民党の小泉進次郎氏も、異臭騒ぎに関心を示していました。
小泉進次郎環境相(当時):
一体これは何なんだろうかという思いをもって関心をもってみていますが、残念ながらいまだにどこから発生している臭いなのか、そもそもの物質というのは何なのか、これが全く分からないという状況。
そうした中、2020年、横浜市や横須賀市などで異臭がする空気の採取に成功しました。
その成分を分析したところ、ガソリンなど燃料の蒸発ガスなどに含まれる「イソペンタン」や「ペンタン」「ブタン」が、通常の大気中よりも高い濃度で検出したといいます。
しかし、発生源の特定はできませんでした。
神奈川県によると、異臭の通報があったのは2020年度に19日。
その後は減少を続け、2021年度は4日、2022年度は1日、そして2023年度の通報はゼロになりました。
ところが2024年7月、横須賀市で約2年ぶりとなる異臭騒ぎが発生したのです。
街の人は当時、異臭について「家でよくガスが漏れるような、そういうガス臭さ」「ちょうどアスファルトの臭いによく似ている。道路工事をしているのかと思ったくらい」「授業中にガスの臭いがして、パニックになった」と話していました。
そして、異臭発生の約3時間後に起きたのが、千葉県東方沖を震源とする最大震度4の地震。
当時、住民からは、関連を不安視する声が聞かれました。
ネット上では過去の異臭騒ぎの際にも「地震の前触れでは?」「大地震の前兆では?」といった臆測が広がりました。
しかし、神奈川県は温泉地学研究所の見解として、「イソペンタン等の物質が地殻変動に伴い発生するという知見は確認できておりません。また、地震の前兆として異臭が発生するという科学的な根拠はありません」と関連を否定しています。
そして5日、再びの異臭騒ぎ。
原因は何なのか。
住民の不安を取り除くためにも、一日も早い解明が待たれます。
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