北海道胆振東部地震から6年。慰霊碑に献花する町職員ら=北海道厚真町で2024年9月6日午後0時4分、貝塚太一撮影

 2018年9月に最大震度7を観測し、災害関連死を含めて44人が犠牲となった北海道胆振(いぶり)東部地震は6日、発生から6年となった。37人が亡くなった北海道厚真町で、発生した午前3時7分に合わせて、かつて家屋があった場所で手を合わせたり、献花台に花をささげたりし、故人をしのんだ。

 吉野地区にある献花台は早朝から町民らの姿が見られた。友人の佐藤正芳さん(当時65歳)を亡くしたという町内の農業、伊部義之さん(56)は「忘れられない日」と静かに話した。町役場に近い慰霊碑前で正午に宮坂尚市朗町長らが黙とう。宮坂町長は「住民の笑顔を取り戻し、次世代につなぐ」と語った。

 地震によって、厚真、安平、むかわの3町で大規模な土砂崩れや河川氾濫が発生。北海道全域(離島を除く)が停電となり、日本初の「ブラックアウト」にも陥った。国や道による厚真町での砂防事業は今年3月に終わった。だが、崩壊した3236ヘクタールに及ぶ広大な森林の再生のめどは立っていない。【平山公崇】

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