報道陣の取材に応じる兵庫県の斎藤元彦知事=神戸市中央区で2024年9月9日午後5時18分、中川祐一撮影

 兵庫県の斎藤元彦知事(46)がパワーハラスメントなどの疑惑を文書で告発された問題で、県議会(定数86)の自民党県議団(37人)など4会派と無所属議員4人が12日、共同で知事の辞職要求を申し入れた。維新の会県議団(21人)は9日に辞職を要求したが、知事は続投する意向を示している。

 4会派は自民のほか、公明党議員団(13人)と立憲民主党系議員らが所属するひょうご県民連合(9人)、共産党県議団(2人)。服部洋平副知事に辞職要求の書面を手渡した。

 書面では「現在、県政への信頼は大きく損なわれ、県民のみならず全国から厳しい批判が寄せられている」と指摘。「職員が安心して働ける職場を一日でも早く取り戻し、新たに信任を得た知事のもとで来年度予算を編成するためには即時辞職が必要だ」としている。

 辞職が受け入れられない場合、維新を含む全県議が19日開会の県議会定例会初日に、知事に対する不信任決議案を提出する方向で調整している。

 全県議からの辞職要求について、知事は11日の定例記者会見で「大変重い申し入れで真摯(しんし)に受け止めたい。文書問題の調査や補正予算、来年度予算の議論をしっかりやっていく」と、依然として辞職を否定した。【中尾卓英、栗田亨】

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