大麻を「麻薬」に位置付け、他の規制薬物と同様に使用罪の適用対象とする大麻取締法と麻薬取締法の改正法について、厚生労働省は12日、施行日を12月12日と明らかにした。改正法では、大麻由来成分を含む医薬品の使用禁止規定を削除。安全性と有効性が確認されたものに限り、医療分野で活用できる。

改正法では、大麻と、有害な大麻由来成分テトラヒドロカンナビノール(THC)を麻薬と位置付けた。大麻の不正所持や使用は麻薬取締法違反で7年以下の懲役となる。現状は所持や栽培などが大麻取締法で禁止されているが使用罪はない。

大麻由来成分を含む医薬品は、痛み止めなどに使われる他の麻薬と同様に免許制度の下で管理し、流通や使用ができるようになる。大麻取締法は、栽培に特化した「大麻草の栽培の規制に関する法律」に名称が変わる。

改正法は昨年12月6日に成立、同月13日に公布された。

大麻を巡っては、使用罪がないことで若年層の乱用が拡大しているという指摘があった。一方、欧米では大麻由来成分カンナビジオール(CBD)を含む難治性てんかん治療薬が薬事承認されており、患者団体などが国内でも使えるよう要望していた。〔共同〕

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