東京電力は12日、福島第1原発の溶け落ちた燃料(燃料デブリ)の初回収に向けた2号機の試験取り出しで、取り出し装置が格納容器の内部に入ったと発表した。
東電によると、取り出し装置の先端部をパイプで押し込み、格納容器から約90センチ先まで挿入した。押し込みは13日で終える見込みで、その後、先端部分を釣りざおのように垂らして燃料デブリを回収する。
東電はこの日、初回収に向けた試験取り出しに2号機で着手した動画を公開した。
動画は10日朝、取り出し装置の先端にある2台、後方にある2台のカメラでそれぞれ撮影した。円形の水色の手前にある溝(隔離弁)を、取り出し装置の先端が通過する様子が映っている。東電は着手のタイミングを、取り出し装置が隔離弁を通過した時点としていた。
東電は、燃料デブリをつかむまで約1週間、そこから取り出しまで約1週間、計約2週間を見込んでいたが、確認項目が増え、さらに長引く可能性があるという。【木許はるみ】
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