たわわに実ったポポーを収穫する吉村さん=2024年9月3日午後2時39分、斎藤毅撮影
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 佐賀市富士町で「幻の果実」と呼ばれる北米原産の「ポポー」が収穫時期を迎えている。特産品化に取り組む吉村真理さん(63)の果樹園では、たわわに実った果実の摘み取り作業に追われている。

 ポポーはバンレイシ科の樹木。果実はマンゴーやバナナのような味で甘くて香りが強く、ねっとりした食感が特徴。8月下旬から9月いっぱい収穫できるが、収穫後3~5日が食べごろで、傷みが早く市場に出回りにくいため「幻の果実」と呼ばれる。

収穫されたポポーの果実=2024年9月3日午後2時51分、斎藤毅撮影
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 吉村さんは25年ほど前に購入した苗木2本から栽培を始めた。5年ほどで4個の実を付け、翌年から100個ほど成るようになったという。知人らにも苗木を譲り、現在、同町の3軒が「道の駅大和」や「ダムの駅富士しゃくなげの里」などに出荷している。

 約1・5アールの吉村さんの果樹園では、現在約80本が植えられている。摘み取りは午前と夕方の2回で、1日に50~60個ほど収穫している。猛暑や台風に見舞われたが、吉村さんは「昨年は小ぶりのものが多かったが、今年は生育順調で甘みも香りも強め」と話している。

 小さなものや傷があるものは果実をペースト状にし、キャンディーやジュレなどに加工して通年で販売している。問い合わせは吉村さん(090・8663・4366)。【斎藤毅】

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