保育所の運営などを行う福岡市の会社の取締役だった男が、自社の名前を使って勝手に他社と契約を結び、約1200万円を自らの個人口座に振り込ませて会社に損害を与えた疑いで逮捕されました。

特別背任の疑いで逮捕されたのは福岡市博多区美野島の会社役員、蓑毛亮(みのも・りょう)容疑者(43)です。

南警察署によりますと、蓑毛容疑者は保育所の運営などを行う福岡市南区の会社で取締役を務めていた当時、自社の名前で勝手に別の企業と保育所の運営に関する業務委託契約を結び、2022年5月から2023年9月にかけて17回にわたり業務委託料として計1242万609円を自らの個人口座に振り込ませ、会社に損害を与えた疑いです。

蓑毛容疑者はIT企業から企業内保育所の立ち上げに関するコンサルティングの依頼を受けて勝手に契約を結んだとみられ、保育士の派遣料などとして月70万円ほどが蓑毛容疑者の口座に振り込まれていたということです。

被害を受けた会社は、自社に所属する保育士が、把握していない保育所に派遣されていることを不審に思い、2023年11月に警察に相談していました。

調べに対し蓑毛容疑者は「お金自体を自分の口座に振り込ませたことは間違いないが、契約を締結した当初は自己の利益を図る目的ではなく会社の利益のためだった」などと容疑を一部否認し、「お金は旅行費や生活費にあてた」などと話しているということです。

蓑毛容疑者は現在、同業の別会社の代表取締役を務めているということです。

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