海上自衛隊の海洋観測艦「しょうなん」(海上自衛隊ホームページより)=共同

伊豆諸島の鳥島東方海域で海上自衛隊のSH60K哨戒ヘリコプター2機が訓練中に墜落した事故で、海自の海洋観測艦「しょうなん」が26日にも現場周辺海域に到着する。機体の主要部分の発見に向け、海底の状況調査を急ぐ。海自と海上保安庁は24日も行方不明になった搭乗者7人の捜索を続けた。

ヘリは装備を搭載すると10.9トンの重さがあり、海自は海底に沈んでいる可能性が高いとみている。だが現場周辺の水深は約5500メートルで、音波による調査は難航する恐れもある。海自トップの酒井良海上幕僚長は23日の記者会見で、海自の深海調査能力に関し「海洋観測艦だけが有している」と述べた。

木原稔防衛相は23日の閣議後記者会見で、しょうなんの派遣を表明。しょうなんは補給などの準備を終え、24日午前に沖縄県うるま市の港を出た。現場まで約1500キロ離れている。

事故は20日深夜に発生。海自護衛艦部隊トップの護衛艦隊司令官が定期的に部隊の作戦遂行能力を確認、評価する「訓練査閲」中で、2機は潜水艦を探知する対潜水艦戦訓練に当たっていた。フライトレコーダー(飛行記録装置)や機体の一部が見つかり、海自は2機が空中で衝突したとみて、当時の状況を調べている。〔共同〕

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