福岡市地下鉄唐人町駅からみずほペイペイドームへとつながる市道。ルートは不明だが、福岡ソフトバンクホークスが「動く歩道」を提案した=福岡市中央区で2024年9月22日午後4時8分、佐藤緑平撮影

 福岡市の交通政策の基本的指針となる「都市交通基本計画」の見直しに向け、市が民間企業に募集した企画提案の概要が明らかになった。市内外の7社から10件の事業提案があり、このうち福岡ソフトバンクホークス(同市中央区)は市地下鉄唐人町駅―みずほペイペイドーム福岡間の約1キロを結ぶ「動く歩道」を提案した。

 福岡ソフトバンクホークスが提案する「動く歩道」は高架構造で屋根付きの施設を想定。プロ野球の公式戦などイベント時には唐人町駅からドームの間を多くの利用客らが往来することから、同社は「ドーム利用者等の安全性、利便性、快適性を高める施設」として提案した。市に対して、公共空間の専用許可や国庫補助の検討などを求めている。

 この他、シェアサイクル運営会社「チャリチャリ」(同)は太陽光発電といった再生可能エネルギーを活用した環境にやさしいシェアサイクルポートの設置を提案。昭和自動車(佐賀県唐津市)は朝夕ラッシュ時の混雑緩和や運転手不足の対応として、九州大伊都キャンパスに向かう路線で連節バスの導入を挙げた。運送機器製造・販売「ジップ・インフラストラクチャー」(福島県南相馬市)は都心部での交通渋滞緩和などに向け、同社が開発するロープウエー「ジッパー(Zippar)」導入の案を寄せた。

 計画は10年ごとに策定され、2025年度に改定する。市は24年3~7月、交通課題の解決や利便性の向上に向け、民間企業から交通に関する企画提案を募集していた。【竹林静】

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