死刑判決が確定している袴田巖さんの再審、やり直しの裁判は9月26日午後に判決を迎えます。戦後5例目の死刑再審事件に裁判所の判断が注目されます。

58年前、当時の静岡県清水市で一家4人を殺害したなどとして死刑判決が確定した袴田巖さんのやり直し裁判は2023年10月に始まりました。

袴田さんは意思の疎通が難しいため出廷を免除されていて、姉のひで子さんが代わりに裁判に臨んでいます。

26日午後の判決公判を前に改めていまの心境を語りました。

袴田ひで子さん:
58年闘ったから、もういい加減にしてもらいたいと思っております。本当のことを言うと、でもやっぱり裁判ですから まだわかりませんが。本当にきょう(9月26日)最終にしてもらいたい

やり直しの裁判で最大の争点となっているのは確定判決で犯行着衣とされた「5点の衣類」への評価です。

衣類についた血痕について弁護側は長期間みそにつかり赤みが残るはずはなく、捜査機関による「ねつ造」と指摘し無罪を主張しています。

一方、検察側は化学反応が十分に進まなかった可能性があり、赤みは残りうると反論したうえで「多くの証拠が犯人であることを指し示している」と死刑を求刑しています。

再審が認められるのは「無罪を言い渡すべき明らかな新証拠が見つかった時」とされ、無罪の公算が大きくなっているなか判決公判は26日午後2時に始まります。

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