袴田巌さんの姉、ひで子さん(91)と弁護団は26日、再審無罪の判決を受けて記者会見した。「ようやく無罪を勝ち取った」。無罪の結論に胸をなで下ろし、検察側に控訴を断念するよう強く求めた。
「無罪を勝ち取りました。みなさまの応援のおかげです」。判決直後、静岡地裁を出たひで子さんは涙ぐみ、歓声と拍手の中で支援者に感謝を伝えた。
無実を訴える袴田さんを信じ、そばで見守ってきた。会見では「『主文、被告人は無罪』というのが神々しく聞こえた。感激やらうれしいやらで涙が止まらなかった」と晴れ晴れとした表情をみせた。
袴田さんに掛けたい言葉を問われると「『無罪になったよ』と言いたい」と話した。
弁護団事務局長を務める小川秀世弁護士は「当然のことではあるが、無罪という声を聞いて率直に喜ぶことができた」。判決が証拠の捏造(ねつぞう)に踏み込んだ点について「捜査機関の捏造をはっきり認定した画期的な判決。十分な判断を下してくれた」と評価した。
検察側が控訴すればさらに審理が長引く。小川弁護士は「重要な証拠の捏造を認定した。さまつな議論で控訴しても意味はない」と断念を求めた。
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