奈良県三郷町発注の保育園建て替え事業で非公開の設計価格を町内の建築工事会社に漏らしたとして、官製談合防止法違反(入札妨害)の罪に問われた前町長、森宏範被告(64)の公判で、大阪地裁は27日、懲役1年6月、執行猶予3年(求刑懲役1年6月)の有罪判決を言い渡した。
御山真理子裁判長は判決理由で、森被告が電話などで会社側に入札の設計価格を伝えたとして「実質的に予定価格を教示する行為」と指摘。「入札制度の根幹を揺るがすもので悪質。町政に対する信頼を損なった」と非難した。
一方で、町長を退き、一定の社会的制裁を受けたとして執行猶予とした。
判決などによると、森被告は2020年10月に行われた町立保育園建て替え事業の一般競争入札に先立ち、応札した業者に契約の設計金額を漏らし、入札の公正を害した。
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