多羅尾滝の脇磨崖石仏群。右下の円形の石造品が盗難された=滋賀県甲賀市教委提供

 滋賀県甲賀市教育委員会は24日、同市多羅尾の市指定史跡「多羅尾滝の脇磨崖(まがい)石仏群」の石造品1点が盗難にあったと発表した。

 石仏はもともと計29体あり、今月9日、鎌倉時代~室町時代前半のものとされる区画から、円筒形石造品1点がなくなっていることに近くの住人が気付き、市教委に連絡。市教委が15日に甲賀署に被害届を提出した。

 石造品は直径約40センチ、厚さ約8センチで、推定重量は約20キロ。不動明王を表すとされる梵(ぼん)字「ウーン」が刻まれている。独立した作りで台座の上に安置されていた。最後に確認されたのは約4カ月前で、その後、何者かに持ち去られたとみられる。市教委は「何百年も地域で大切にしてきた文化財。早く返してほしい」と訴えている。【礒野健一】

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