札幌市の繁華街・ススキノのホテルで会社員男性(当時62歳)が殺害され頭部を切断された事件で、殺人罪などで起訴された田村瑠奈被告(30)の母親で、死体遺棄ほう助と死体損壊ほう助の罪に問われた浩子被告(61)の公判が1日、札幌地裁(渡辺史朗裁判長)であり、事件の約半年前に取り乱した瑠奈被告が両親に英語で「殺す」などと叫ぶ音声が再生された。
音声は父で精神科医の修被告(60)=殺人ほう助罪などで起訴=が録音し、弁護側が提出。証人として出廷した修被告は「生きるつらさの裏返しだと思う。他人や動物に危害を加えたことはなく、実行に移すとは思わなかった」と証言した。
また修被告は、前回公判で検察側が「ハイターで指紋は消せる?」と検索していたと主張した点について反論。検察から返還されたスマートフォンを確認したところ、「ハイター 指紋」の検索履歴は無かったとした上で、「娘に樹脂製人形の皮脂汚れをハイターで消せるか聞かれ、皮脂汚れの消し方は調べた」と説明した。
起訴状によると、瑠奈被告は2023年7月1日、札幌市のホテルで恵庭市の男性を殺害。頭部を切断し、修被告が運転する車で自宅へ持ち帰った。浩子被告は、頭部を自宅に隠したり、頭部を損壊する様子を撮影したりするのを容認したとしている。【後藤佳怜】
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