三重県警本部=鮫島弘樹撮影

 三重県鈴鹿市の社会福祉法人「かがやき福祉会」の理事長を変更する見返りに3500万円を受け取ったとして、県警は16日、社会福祉法違反(収賄)容疑で同法人元理事長の四宮慶太郎(58)=神戸市=と会社員、吉岡百々代(61)=同=両容疑者を逮捕した。四宮容疑者は自動車販売会社ネッツトヨタ神戸(兵庫県)の代表取締役会長。

 また県警は同日、同法違反(贈賄)容疑で無職の迫丸卓哉(44)=東京都中央区=と、不動産管理業の金田充史(52)=和歌山県紀の川市=両被告を再逮捕した。2人は同法人の資金500万円を着服したとして9月に逮捕されており、この日、業務上横領の罪で起訴された。県警は4人の認否を明らかにしていない。

 逮捕容疑は2022年2月、当時理事長だった四宮容疑者と法人運営に関わっていた吉岡容疑者は、金田容疑者から迫丸容疑者を後任理事長にするよう頼まれ、その見返りに3500万円を受け取ったとしている。迫丸容疑者はその後、理事長に就任した。

 同法人は鈴鹿市内で特別養護老人ホームを運営。鈴鹿市が23年12月、法人に使途不明金があると県警鈴鹿署に相談していた。法人は今年3月、津地裁から破産手続き開始決定を受けた。

 金田、迫丸両容疑者は静岡市の社会福祉法人「誠心会」の資金を着服した疑いなどで静岡県警に逮捕され、今年8月に有罪判決を受け、確定している。【渋谷雅也】

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