閉鎖が決まった授乳室の内部。右下が穴の開けられていた内壁で、簡易的に塞がれている=大分市末広町1で2024年10月18日午後5時8分、神山恵撮影

 内壁に直径約50センチの穴が開けられる被害が見つかったJR大分駅前の授乳室について、大分市は23日で閉鎖することを決めた。被害当時の状況などを調べようと、入り口にある防犯カメラの映像で利用状況を確認したところ、授乳に使っている人がほとんどおらず、未成年が喫煙などをしていた可能性があったため。

 授乳室は2017年、同駅府内中央口広場に設置。市まちなみ企画課によると、酒の空き缶や、たばこの吸い殻などのごみが室内に放置されることが徐々に増えていったという。同課は張り紙で授乳以外の目的で入室しないよう警告してきたが、9月下旬に内壁に穴が開けられる破損被害が発生した。

 このため、9月17~23日と10月12、13日の計9日分の映像を調べたところ、40回あった入室のうち、乳幼児を連れた女性の利用は1回だけだった。

 残り39回は、男性52人、女性20人の計72人が入室。多くは若者で、中には未成年とみられる人が入退室時にたばこを吸っている姿も映っていた。喫煙や飲酒目的で利用していた可能性があるという。

 今後は、建物を他の用途に活用できないかを検討するという。同課の担当者は「利用していたお母さん、赤ちゃんには申し訳ない」と話した。【神山恵】

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