福島県伊達市の伊達中学校に通う5人の生徒は、伊達警察署から感謝状が贈られた優しい心と勇気の持ち主だ。大人も見習いたい「行動」と「判断」が、1人の命を救った。
<いつもと違う帰り道>
2024年3月28日。部活動を終え、いつも通り3人で帰宅する途中だった松橋乙希さん、遠藤和奏さん、佐藤優羽さん。ただ、この日はいつもとは違った。
「あ!ねぇねぇ、あれ見て。なんか人がいるんだけど」
<川へ飛び降りようとする女性>
3人が目にしたのは、橋の欄干に立ち川を覗き込む一人の女性。違和感を覚えた3人は、とっさに女性の元へ駆け寄った。勇気を出して声をかけ、3人で女性を欄干から離した。
その後、後輩の高橋桃萌音さん、唯野柚月さんも加わり、女性を近くの公園へ。近くの大人に110番通報を求めた。
<女性に寄り添い 無事に保護>
高橋桃萌音さんは「少しでも安心、落ち着くようにしたいなと思って、背中とかさすってここまで来ました」と振り返る。唯野柚月さんも「震えているので、風が強くて薄着で寒かったというのもあって、ちょっとでも落ち着いてほしいなって」とその時の様子を話した。
警察が到着するまで、女性に寄り添い声を掛け続けた生徒たち。その後女性はケガも無く、無事保護された。
<警察から感謝状が贈られる>
伊達警察署は、5人の行動を称えた。
佐藤優羽さんは「やっぱりあの時に、言葉をかけて助けて良かったなと思いました」と話し、遠藤和奏さんは「すごく命についての大切さについて、知りました」と話した。また松橋乙希さんは「困っている人がいたら、だれか友だちを待つのではなくて、すぐ自分でどうしたら良いかを考えてすぐ助けようと思いました」と話した。
中学生たちの行動と判断、そしてなによりも相手を思いやる心が、一人の命を救った。
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