道教育委員会は25日、2022年に北海道立高に通う当時1年の男子生徒が、3年の複数の男子生徒からわいせつ行為やトイレで逆さづりにされるなどのいじめを受けていたと明らかにした。道教委は「いじめ重大事態」と認定して、23年に有識者らによる第三者委員会を設置。この日、調査報告書を公表した。
調査報告書によると、被害生徒は22年4月に入学した。寮生活で同部屋となった3年を含む3人の上級生から約半年間、学校のトイレで逆さづりにされたり、寮の廊下で掃除機で体の一部を吸い込まれたりするなどのいじめ被害に遭った。
被害生徒の母親が22年12月に学校に訴えたことで発覚し、警察にも相談した。強制わいせつ罪や暴行罪に該当する行為があったとして、家庭裁判所の少年審判で、加害生徒3人は保護観察処分になっている。3人は自主退学した。被害生徒は不登校にならず、現在も通学しているという。
調査報告書は、被害生徒と接する教員らが一部のいじめ行為を目撃して把握していた可能性があったが、いじめ行為として学校に報告せず、学校内で共有しなかったなどとして、学校を批判。学校が決めたいじめ防止基本方針の徹底を指導できなかったとして、道教委の対応も問題視した。
道教委は「大変、遺憾。事態を厳粛に受け止め、再発防止を徹底する」とコメントした。【金将来】
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