同性婚を認めない民法などの規定を違憲と判断した東京高裁判決を受け、原告側は30日、東京都内で記者会見した。「今後に希望が持てた」。国に対応を迫った司法判断に喜びの声を上げるとともに、速やかな立法措置を求めた。
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判決は「個人の尊厳と両性の平等に立脚した立法」を求める憲法24条2項と、「法の下の平等」を定めた14条の観点から、現行規定を憲法に反すると明言した。原告となった60代の大江千束さんは「訴えてきたことを、色々な角度で盛り込んでくれたのがうれしかった」と笑顔を見せた。
「裁判長から『違憲』の言葉を聞け、生きていてよかった。今後に希望が持てた」と話したのは別の原告である60代の小川葉子さん。最近は病院にかかる機会が増えたといい、「高齢の部類に入りもう時間がない。法的な支えがあったほうが心強く、早く立法化を進めてほしい」と訴えた。
原告側の弁護団は声明で、判決について「歴史的で高く評価できる」としたうえで、「国は判決を真摯に受け止め、婚姻の扉を同性カップルに速やかに開かなければならない」と早期の対応を促した。
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