紫綬褒章に選ばれたグラフィックデザイナーの原研哉さん

政府は2024年秋の褒章受章者を2日付で発表した。受章者は786人(うち女性157人)と26団体で、3日に発令される。学問や芸術、スポーツで功績を残した人が対象となる紫綬褒章にパリ夏季五輪・パラリンピックの金メダリスト54人が選ばれた。陸上女子やり投げの北口榛花さん(26)や体操男子3冠の岡慎之助さん(21)らに贈る。将棋棋士の渡辺明さん(40)も受章した。

紫綬褒章は計73人(うち女性18人)。五輪・パラリンピック選手は柔道男子66キロ級で2連覇した阿部一二三さん(27)や、車いすテニス男子シングルスの小田凱人さん(18)らも名を連ね、スケートボード女子の吉沢恋さん(15)が今回の受章者で最年少となった。グラフィックデザイナーの原研哉さん(66)、アルツハイマー病研究者で東京大教授の岩坪威さん(64)にも贈られる。

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その道一筋に励んだ人を対象とする黄綬褒章は258人(うち女性20人)。騎手の武豊さん(55)は騎手の地位向上に尽力し、競馬のイメージアップに大きく貢献した。

危険を顧みず人命救助に尽くした人をたたえる紅綬褒章は1人。宮崎県串間市の坂ノ上大祐さん(19)は、サーフィン中に沖合に流された男性を救助した。

社会奉仕活動をたたえる緑綬褒章は11人(うち女性5人)と26団体。地域で食育や健康づくりを進めた岩手県遠野市の菊地セツ子さん(74)、障害者施設の利用者に生け花を指導してきた徳島県阿南市の米田美智子さん(80)、茨城県ひたちなか市の広報紙や図書の点訳ボランティアを続けた点訳サークル「ともしび」などに決まった。

公共の利益に貢献した人に贈る藍綬褒章は443人(うち女性114人)。長崎県時津町の黒崎伸子さん(67)は医師として地域医療に貢献した。「国境なき医師団」にも参加し、国内外で女性活躍の推進に大きく寄与した功績が認められた。〔共同〕

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