消費者庁が再発防止命令を出した4商品(26日午後、東京都千代田区)=共同

消費者庁は26日、花粉対策商品の広告で「花粉を香りでガード」などとした説明に合理的な根拠が認められず景品表示法違反(優良誤認表示)に当たるとして、防虫防臭剤メーカーのエステー(東京)に再発防止を求める措置命令を出したと発表した。

エステーは「厳粛に受け止め、適正な表示に努め、再発防止に取り組む」とコメントした。

消費者庁によると命令は25日付で、対象は「MoriLabo(モリラボ)」シリーズの4商品。「トドマツ精油の香りの成分が浮遊するスギ花粉を含む花粉をコーティングし、アレル物質の働きを低減させる」などとうたっていた。

エステーが消費者庁に示した根拠は500ミリリットル程度の極めて狭い密閉空間での試験結果などだった。消費者庁の担当者は「実際使用する開放的な空間と試験の環境とがかけ離れていた。実際に使用する環境下で試験をしてほしい」と話した。

商品にはマスクに塗るスティック型や寝室に置くタイプなどがある。顔に吹きかけるスプレータイプでは「ウイルスも99%ブロック」と表示していたが、これも合理的な根拠を示す資料はなかったという。

エステーによると4商品は昨年11月末に製造・販売を終了している。〔共同〕

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。