20人の処分を発表し、頭を下げる名古屋市教委の職員=市役所で2024年11月8日午後3時19分、真貝恒平撮影

 名古屋市教育委員会が多数の教員団体から校長職などに推薦する教員名簿とともに金品を受け取っていた問題で、市は8日、教育長はじめ、市教委の計20人の処分を発表した。

 処分は懲戒6人、文書訓戒12人、口頭訓戒2人。懲戒の6人は、いずれも市教委幹部OBらに人事異動案を「内覧」と称して事前に見せ、金品を受領していたとして局長級の男性職員(62)が減給10分の1(1カ月)、55~58歳の部長・課長級の男性職員ら5人が戒告。局長級職員は2018~23年度に計280万円受領していた。坪田知広教育長は監督責任として文書訓戒。

 記者会見した市教委の木村広聖総務部長は「市民に不信、不安を招き、誠に申し訳ない」と陳謝した。

 8月に調査検証チームが公表した最終報告書によると、教員人事を担当する市教委教職員課が17~23年度に、教員団体から計1312万円(商品券含む)の金品を受領。報告書でチームは「外部業者など第三者からの金品授受は許されないが、教員同士であれば問題がないと考えていたなど、なれ合いの構造があった」と非難していた。【真貝恒平】

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