「英語能力指数」の世界ランキングについて説明するEFエデュケーション・ファースト日本法人の担当者=東京都渋谷区で2024年11月13日午後3時53分、斎藤文太郎撮影

 英語を母国語としない116の国・地域における「英語能力指数」の2024年世界ランキングで、日本は前年の87位を下回り、過去最低の92位となった。留学事業を展開する「EFエデュケーション・ファースト」(スイス)の日本法人が13日に公表した。他の国・地域と比べて若年層の英語能力が低迷しているという。

 英語能力指数は英語能力に関する世界最大規模の国際指標とされる。23年に各国・地域の約210万人が受験したEF社のテスト結果に基づき、最高を800ポイントとして算出した。

 受験者全体の平均指数は477ポイントだったのに対し、日本の指数は454ポイントだった。順位は11年の調査開始以来、毎年低下している。

 年齢別の分析では、仕事で英語を使うことが多いとみられる26歳以上と比べ、18~25歳の指数が全体の平均を大幅に下回った。新型コロナウイルス禍によってコミュニケーションや学習の意欲が下がったことなどが影響しているとみられる。

 ランキングの首位は6年連続でオランダ。3位に食い込んだシンガポールを除き、上位10位までは欧州勢が占めた。アジアでは他にフィリピンが22位、マレーシアが26位と続いた。

 EF社日本法人の担当者は「日本の英語能力が下がっているわけではなく、他の国・地域の伸びについていけていないのではないか」と推測した。【斎藤文太郎】

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