元長野県議の丸山大輔被告が妻を殺害した罪に問われている裁判。「動機」や「現場の状況」などのテーマ4つの審理が終わりました。次は被告人質問が予定され、事件について本人が何を語るか注目されます。

元県議の丸山大輔被告(50)。2021年9月、塩尻市の自宅兼酒蔵で、妻・希美さん(当時47)の首を何らかの方法で圧迫し、殺害した罪に問われています。

被告は初公判で「妻を殺害したのは私ではありません」と述べ、起訴内容を否認しています。

14日は4つ目のテーマ「事件前後の被告の言動」について、論告・弁論が行われました。
被告は事件前夜、長野市の議員会館で開かれた同僚議員との2次会を中座し、自屋に戻って、パソコンを起動してUSBを差し込みながら、7時間半にわたり操作しなかったとされています。

検察側は「原稿作成をしていたように見せかけるアリバイ工作だった」と主張しました。
一方、弁護側は「パソコンは立ち上げたが原稿の構想がまとまり、就寝した。アリバイ工作ではない」と否定しました。

4つのテーマの審理終了 証人は21人

14日で4つのテーマの審理が終了しましたが、検察、弁護側の主張は真っ向から対立しています。

1つ目の「被告の所在・移動の状況」では、被告の車が映ったとされる防犯カメラ映像が焦点となり、検察側は「被告の車である」と主張、弁護側は「ナンバーが読み取れず、断定できない」と反論しています。

2つ目の「殺害の動機」では、検察側は不倫交際や妻の実家からの借金などを理由に「妻を殺害するしかない状況でだった」と主張。一方、弁護側は「当時は夫婦間にトラブルはなく、動機はない」と主張しました。

3つ目の「現場の状況と痕跡」では、検察側が「物取り犯の犯行に見せかけた被告人の犯行」、弁護側は「第三者の犯行と考えるのが自然」と主張しています。

4つ目の「事件前後の被告の言動」は、パソコンのアリバイ工作などを巡って主張が対立しました。

これまでの審理では21人の証人尋問が行われ、不倫関係にあった女性は「事件後、被害者家族として見ていました。今となっては本当の丸山さんがわからなくなってしまったところはあると思います」と法廷で語りました。

19日から被告人質問が始まり、その後、求刑、裁判官と裁判員の評議を経て、12月23日に判決が言い渡される予定です。

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