東京都台東区の夫婦が次女と夫の姉、父親に化学物質を摂取させ殺害したとされる事件を巡り、警視庁捜査1課は22日、2018年1月に死亡した夫の母親への殺人容疑で細谷健一容疑者（43）と妻の志保容疑者（38）を再逮捕した。一連の事件で殺人容疑での逮捕は4回目。
捜査関係者によると、両容疑者は17年8月〜18年1月、健一容疑者の母親、細谷八恵子さん（当時68）に自動車用の不凍液などに含まれる化学物質「エチレングリコール」を何かしらの方法で摂取させ殺害した疑いがある。
八恵子さんの死因は上部消化管出血だった。同課が八恵子さんが亡くなる前の血液検査の結果を調べた結果、血中の成分がエチレングリコールを摂取した際にみられる特徴が生じていた。
両容疑者が使っていたパソコンやスマートフォンには通販サイトでエチレングリコールを購入した履歴が残っていた。両容疑者が八恵子さんを殺害した疑いが強いと判断した。
登記簿などによると、健一容疑者は父親と八恵子さんが取締役を務める台東区の会社で勤務していた。同課は会社の経営や相続を巡るトラブルが背景にあったとみて詳しい経緯を調べる。
両容疑者は今年2月、次女の美輝ちゃん（当時4）を殺害した疑いで逮捕された。3月に健一容疑者の姉、美奈子さん（当時41）への殺人容疑で、10月に同容疑者の父、勇さん（当時73）への殺人容疑で再逮捕された。
両容疑者は鑑定留置を経て、今年9月に美奈子さんへの殺人罪で､11月に勇さんへの殺人罪で起訴された。
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