障害者の仕事を支援する会社で明らかになった給料の未払い問題。

被害を訴える男性は「非常識…。福祉関係の方はこんな非常識な方がいるんだというのが率直な感想」と話しました。

学生時代に強迫性障害と診断された30代の男性。
2024年5月、愛知県内にある「就労継続支援A型事業所」で勤務を始めました。

A型事業所とは、障害者が雇用契約を結び、職員からサポートを受けながら働くことができる施設です。

男性は出勤2日目、職員からの仕事の依頼に驚いたといいます。

紹介された仕事は、ホテルの清掃。
しかし男性は、強迫性障害からくる極度の潔癖症でした。

求人票には、「全体的に簡単なパソコン入力業務になります」と書かれ、「ホテルの清掃」の文字はなかったといいます。

男性は、この仕事を断りました。

被害を訴える男性(30代):
契約書にも「PC作業」と書いてあり、てっきりPC作業をずっとやるものだと思って押印したら、次の日に突然こう言われてしまった…。言葉を失ってしまいました、その時は…。

男性は市の障害者支援課に相談。
すると、事業所の職員は男性を呼び出し、「行政にクレームを入れるのは業務妨害」と話したといいます。

A型事業所から自宅待機命令を受けた男性には、2024年6月以降、給料が支払われていません。

そして10月に動きが。
男性側が労働基準監督署に、この事業所に対し未払い分の給与を支払うように是正勧告をするよう要望し、受理されたといいます。

被害を訴える男性(30代):
結局のところ現在も自宅待機が続いている状態。このまま放置されてしまうのかな…という心配がある。

男性が勤務するA型事業所は、ホテルの清掃を紹介したことについて、「男性にチャレンジしてほしかった」とし、給料の未払いについては、「労働基準監督署と相談しています」と話しています。

専門家であるソーシャルハートフルユニオン・久保修一書記長は「(事業者と障害者間での)トラブルは非常に多い。ここ数年、特に増えている印象がある」と話しています。

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