原発から出る高レベル放射性廃棄物＝「核のごみ」の最終処分場の選定に向けた「文献調査」の報告書が北海道・寿都町、神恵内村、そして鈴木知事に手渡されました。
11月22日午前、「文献調査」が行われていた寿都町と神恵内村を訪れた原子力発電環境整備機構＝NUMO。
「寿都町の文献調査の報告書を提出します」（NUMO 山口彰理事長）
22日午後には道庁を訪れ、鈴木知事に「文献調査」の報告書を手渡しました。
核のごみの最終処分場選定の第1段階にあたる「文献調査」は2020年11月から全国で初めて寿都町と神恵内村で始まりました。
「これからしっかり対話して、勉強していかないと。（応募書提出は）それの入学手続きのようなものだ」（寿都町 片岡春雄町長）
NUMOは地域住民に説明しながら地質データや論文の調査を行い、開始から4年が経った22日、「文献調査」の報告書を提出。
地質のボーリングなどを行う、調査の第2段階＝「概要調査」に進むことができると結論付け、寿都町全域と神恵内村の南側の一部を候補地としました。
神恵内村の住民は…
「（Q：次の調査には進むべき？）当然です。どこに住んでも不安じゃないところはない」（神恵内村の住民）
反対活動を続けてきた寿都町の神貢一さんは…
「町民が分断されているので解消するためには『概要調査に進まない』とはっきりさせないといけない」（神貢一さん）
次の概要調査に進むには町村長2人のほか、知事の同意が必要ですが、報告書を受け取った知事は…
「仮に概要調査に移行しようとする場合には道内に処分場を受け入れる意思がないという考えで制定された（核抜き）条例の主旨を踏まえて、現時点で反対の意見を述べる考えに変わりはないと申し上げたい」（鈴木直道知事）
はっきりと「反対」の立場を示しました。
「知事から反対の意見をもらったことは重く受け止めています。これからの説明会、勉強会などで説明して理解してもらえるように全力を尽くします」（NUMO 山口彰理事長）
2025年2月までに道内各地で説明会が行われます。
寿都町と神恵内村はその後、同意するか判断するため住民投票を行う予定です。
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