文化審議会は22日、札幌市のランドマークのさっぽろテレビ塔や、商売繁盛の神様「えべっさん」の総本社として知られる兵庫県西宮市の西宮神社の本殿など、24都道府県の建造物129件を登録有形文化財にするよう文部科学相に答申した。
さっぽろテレビ塔は高さ144メートルで、末広がり形の鉄塔。1957年に完成、開業し、展望台などに観光客が訪れる。東京タワーや名古屋テレビ塔、大阪・通天閣を手がけた建築家の故内藤多仲氏が設計指導した。
西宮神社は、参拝一番乗りを目指し境内を疾走する年明けの「福男選び」で知られる。1663年建立の本殿は戦災で焼失し、1961年に再建。文化庁によると、3棟を連結した「三連春日造り」という構造の本殿は国内唯一という。
このほか、ドングリ形が特徴的な山荘建築の「野沢温泉ロッヂ」(長野県野沢温泉村)や現役の「京都市役所本庁舎」、九州大芸術工学部の校舎として使われている「旧九州芸術工科大学環境画像棟」(福岡市)などの登録も求めた。
答申通り登録される見通しで、建造物の登録有形文化財は1万4432件となる。登録文化財は国宝などの指定文化財に比べ緩やかな規制で保護する制度で、観光やまちづくりに活用しやすい。〔共同〕
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。