1階部分が自動車ごと押し潰されたままの民家。市街地のあちこちに倒壊した家が残っている=石川県輪島市で2024年12月1日午後1時14分、国本ようこ撮影
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 能登半島地震の被災地は1日、地震発生から11カ月となった。倒壊家屋や土砂崩れなどの傷痕は多数残る。災害関連死の認定見込み者と、9月の豪雨災害犠牲者を合わせると、奪われた人命は490人(うち石川県外6人)に達した。両災害の被害が集中した石川県輪島市では、11月25日にようやく、地震後行方不明だった男性1人の遺体が見つかったが、2人が行方不明のまま。発生1年を前に降雪対策などは待ったなしの状態だ。

 同県の11月下旬のまとめでは、地震では101人、豪雨では369人が避難生活を送る。豪雨後に必要となった分を除く応急仮設住宅は、必要数の約97%が完成したが、破損建物の公費解体率は3割に満たず、地震や豪雨に耐えた民家も、雪深い地方特有の雪囲いを行う余裕がないのが実情だ。

 二重災害に負けない復興を多くの人が願う。被害甚大だった輪島市町野地区では、地域に根差した店舗が再生ののろしを上げた。町野地区と市中心部を結ぶ国道249号の大川浜部分も、5日午後1時に11カ月ぶりに通行可能になる。【能登支援支局・国本ようこ、伝田賢史、竹中拓実】

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