東京電力は福島第一原子力発電所3号機について、12月4日から格納容器につながる配管付近の調査を開始すると公表した。燃料デブリの取り出しに向け、ロボットなどをこの配管から通せるか、配管付近の状況や放射線量などを確認したい考え。

福島第一原発2号機では、11月7日に事故後初めて燃料デブリの試験的取り出しに成功し、11月12日に第一原発の外へと運び出された。
3号機では燃料デブリの「大規模取り出し」として「原子炉内のデブリの一部をセメントのような充填剤で固め、気中で水をかけながら取り出す」という方法を検討中。東京電力が2025年度半ばまでに予算規模やスケジュールを検討するとしている。

今回の「調査」は、この大規模取出しに向け、格納容器にアクセスできる経路を探すねらい。
まずは12月4日から12月中旬までに、2号機でデブリを取り出した場所と同じ配管の周りを対象に、カメラでの現場状況の確認や、線量計での放射線量の測定、周辺をふき取って放射性物質の量を測定する調査などを行う計画。

福島第一原発の1号機から3号機までには事故で溶け落ちた核燃料=燃料デブリがあわせて880トンあると推計されていて、国と東京電力は「2051年の廃炉完了」を掲げている。

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