北川健太郎被告=大阪市福島区で2018年3月1日午後4時23分、宮嶋梓帆撮影

 元大阪地検検事正の北川健太郎被告(65)が関わったとされる性的暴行事件で、被害に遭った女性検事が11日に記者会見を開き、職場で中傷されたなどとする「2次被害」を訴えた。事件に関係する同僚の副検事の罷免やハラスメント行為の調査などの対応を求めているという。

 女性は、副検事が被告側に捜査情報を提供したうえで、女性について「虚偽告訴」「性行為に同意していた」などと周囲に言いふらしたと主張。すでに国家公務員法違反や名誉毀損(きそん)などの疑いで告発・告訴している。この日の会見では、11月22日付で検察官適格審査会に罷免を申し立てたことも明らかにした。

 そのうえで大阪地検に対し、中傷のハラスメント行為があったとして調査の実施を求めた。

 被告は大阪市内の官舎で6年前、酒に酔って抵抗できない状態の部下の女性に性的暴行を加えたとして、準強制性交等罪に問われている。大阪地裁で10月にあった初公判で起訴内容を認めたが、その後、無罪を主張する方針に転じた。

 女性は被告が無罪主張に転じたことについて「被害者を恐怖に陥れている」と改めて強調した。【高良駿輔】

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。