高さ約20メートルの崖をロープを使って下りる訓練に臨む米兵=沖縄本島北部の米軍北部訓練場で2024年12月11日午前9時21分、比嘉洋撮影
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 米海兵隊は11日、沖縄本島北部の米軍北部訓練場(沖縄県国頭村、東村)で、ジャングル戦の訓練を報道関係者に公開した。

 「やんばる」と呼ばれる亜熱帯の森林地帯にある広さ約36平方キロの北部訓練場では、ジャングルでの戦闘を想定したさまざまな訓練をしており、米軍の他、陸上自衛隊も使用している。

 この日公開された基礎的な訓練には、米軍の訓練生約160人が参加。高さ約20メートルの垂直の崖や急斜面をロープを使って下りる訓練では、訓練生たちが声をかけ合いながら技能を磨いた。慣れてからは、ライフルや装備品を持った状態で降下。指導官によると、初めから高い崖で訓練するため、恐怖心を克服できるかどうかが最大のハードルになるという。

懸垂下降訓練は初めは何も持たずに下り、慣れるとライフルや装備品を持った状態で下りる=沖縄本島北部の米軍北部訓練場で2024年12月11日午前8時43分、比嘉洋撮影
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 死傷者の搬送訓練では、敵の追撃を警戒しながら、負傷者に見立てた人形を軍用の担架にくくりつけ、密林を搬送する動作を確認した。訓練生たちは、搬送の際、負傷者の頭部に血液が集まらないよう、足を頭より低い位置に保つよう指導されていた。

 密林の中で生き延びる「サバイバル術」を習得する訓練もあり、訓練生たちは火のおこし方や飲み水の集め方、周辺の木や葉を使って雨風をしのぐ「シェルター」の設置方法などを身につけた。

 北部訓練場司令官のケリー・キャンディーズ中佐は報道陣に「米軍がジャングルや砂漠などすべての環境に適応できるようにするため、訓練場はとても重要な施設だ」と述べ、インド太平洋地域の安定化に向け、訓練の重要性を強調した。【比嘉洋】

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