大阪市の繫華街で11月、売春のために路上に立つ女性たちの姿がカメラに捉えられた。ここでは“生活のため”路上に立つ女性と“買う男性”が後を絶たず、10年以上前から問題となっている。警察は治安悪化を危惧し、通りを一新する“立ちんぼ”対策に乗り出した。
“生活のため”売春を行う女性たち
大阪市・北区の梅田の繁華街で11月28日に撮影されたのは、売春目的の客待ちのため路上に立つ、いわゆる“立ちんぼ”とみられる女性たちの姿だ。
男性が女性のもとに近寄り交渉するような様子をみせると、おもむろに2人で歩き出し闇夜に消えていく。
この記事の画像(11枚)このエリアは、10年以上前から“立ちんぼ”行為が横行していることで知られている。
取材班は現地で、実際に立っていた女性たちに話を聞いた。
とある女性は“価格”について聞くと、「相場くらい」と答えた。また、記者が1万~1万5000円かと尋ねると、頷くようなそぶりを見せた。
別の女性にはどれくらい客を取っているのかと聞くと、「3~5人くらい」と話し、稼ぎについては、「1日6万円ちょっと」と答える女性もいた。
女性たちは“生活費のため”に立っていると話している。
繫華街のイメージ一新で防止
そんな中、地域の治安悪化も懸念されるため、警察が対策に乗り出した。その方法は繁華街のイメージ一新だ。
10日、女性たちが並んでいた道路は黄色に塗りつぶされ、水族館をイメージした鮮やかな絵も貼られた。“目立つ場所を嫌がる人間の心理”を利用した対策だった。
その効果か、多くの女性たちがいた道路から人の姿が見えなくなっていた。
別の場所で…解決にならない対策
“立ちんぼ”対策に効果ありと、手応えを感じたのはつかの間だった。
記者が声をかけた先にいたのは、立ちんぼとみられる女性。今度は当初の場所とは離れた場所に座り込んでいたのだった。
記者が近づくと1人女性は、「なんか見たことある。記者やろ?」と話し、すぐに気がついた様子。今も立っているのか聞いてみると、女性は「“今は”とかじゃなくて、立ってないやん。どいて」と否定するのみだった。
対策は“いたちごっこ”になってしまうのか。
曽根崎警察署・生活安全課の北川龍課長は、「隣の筋に移っているならば、地域の皆さんと情報も共有して取り組みを考えていきたい」と話した。
(「イット!」 12月12日放送より)
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