沖縄県石垣市の真栄里老人クラブ若竹会(安里隆会長)は11月27日、津波石巡りを行い、災害への認識を新たにした。同会ふれあいゆんたくサロンの一環で、会員28人がマイクロバスで島内計7カ所の津波石を訪れた。
真栄里地域は1771年の「明和の大津波」で、住民の7割が犠牲になったとされる。惨禍から253年がたち、災害への意識が薄れているとして、防災・減災につなげようと計画した。講師は石垣島エコツーリズム協会会長の谷崎樹生さんが務め、各地の津波石の由来などを説明した。
最初に訪れたのは大浜の崎原公園内にある津波大石(うふいし)。縦12.8メートル、横10.4メートル、高さ5.9メートル、推定重量700トンの巨大なサンゴ礁石灰岩で、明和大津波を上回る2千年前の先島津波で打ち上げられたとされる。
一行はこの後、宮良にある明和大津波遭難者慰霊之塔や白保村の住民が津波の難を逃れたとされる海抜39メートルの高台与那盛、星野、伊原間、伊野田海岸に残る津波石を見て回った。
参加した武内秀尚さん(79)は「明和大津波は話では聞いているが、津波石を見て石垣島に押し寄せた大津波の威力を改めて実感できた」と語った。(南風原英和通信員)
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